20180611 AERAdot.96歳元海軍兵が明かす「下っ端が、生き地獄を生き残るには3度も奇跡が必要」
「いまもむかしも、えらい人は失敗の責任をとりません」「命令どおりの作業をやるしかない生き地獄を、生き残るためには、三度も奇跡が必要だった」 ――最近のニュースのことかと思われるだろう。これは、先の戦争を生きのびたある元日本海軍兵が、70年以上も前の戦場でつかみとった結論だ。その人は『96歳 元海軍兵の「遺言」』(朝日新聞出版)の著者であり、現在は大阪市に住んでいる瀧本邦慶さん。17歳のとき、「お国のために死ぬ。これぞ男子の名誉」と20歳の徴兵検査を待たずに海軍に志願した。