わざわざ自分を兵隊にする改憲をしたがるお前たち、馬鹿だなあ‥‥ 

  特攻志願 「お前たち馬鹿だ」 無職加藤敦美(京都府88)
 世論調査では、18~29歳の自民党支持改憲への賛成が他世代に比べて異様に多い。兵隊にされ、戦場に送られる世代ほど、そうしようとしている勢力を支持している。寒気がする。
 私自身、16歳で特攻死しか待ってない予科練(海軍飛行予科練習生)だったからだ。死ぬための志願。あれは何だったのかと今も思う。
 冬の夜、山口県三田尻駅(現・防府駅)に入隊の旅を終えて、灯火管制の真っ暗闇の中、不安と緊張に凍え、皆が黙りこくって待った。突然、若々しく朗らかな声がした。
 「海軍なんか志願して、お前たち、馬鹿だなあ」
 迎えにきた海軍の下士官だったのだ。街という街は廃墟となり、次々と人は殺され、少年兵ば恨み死にした。戦場帰りの下士官は知っていたのだ。

 「お前たち、馬鹿だ」
 馬鹿だった。無心にあどけない幼子まで、母の胸に抱かれて焼死体になった。誰が幼子を殺したのか。私たちが死ぬのは自分の勝手だ。だが小さい子たちまで道連れにする。わかっている。だから憤怒する。

 わざわざ自分を兵隊にする改憲をしたがるお前たち、馬鹿だなあ‥‥。 18~29歳。自分が何をしているのか、わかっているのか。